実際のコマンドとCSVの形式についての紹介です。
まずは以下前提条件がそろっていることをご確認ください。
■前提
・作成予定のグループアドレスがExchange上に存在しないこと
※アドレスが重複するとコマンドエラーになります。
・PowerShellに「Exchange Online PowerShell V3 モジュール」がインストールされている
・Exchange Onlineに接続している
ここまでの確認に問題なければ本題に入ります。
以下のコマンドとCSVを利用すれば簡単にグループアドレスの一括作成が可能となりますので、
そんなコマンドとCSVの利用方法を解説いたします。
※注意点:以下コマンドをPowerShellで流す際は、項番単位でコピー&ペーストしてください。
■コマンド
## 1. 変数定義
# 管理者アカウントの設定(管理者登録する人数分「,"XXXX@XXXX.com"」をコピーしてください)
$Owners = @("XXXX@XXXX.com","XXXX@XXXX.com","XXXX@XXXX.com")
$ImportPath = "フォルダパス\CSV名.csv"
## 2. 複数配布リストの新規作成
Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
New-DistributionGroup -Name $_.GroupName -Alias $_.GroupName -DisplayName $_.GroupName -PrimarySmtpAddress $_.GroupAddress
}
## 3. サブSMTPを追加し、所有者を変更する
Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
$SubOnmicrosoft = "smtp:" + $_.SubOnmicrosoft Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupName -EmailAddresses @{Add=$SubOnmicrosoft} Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupName -ManagedBy $Owners
}
## 4. グループから勝手に抜けられないようにする
Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupName -MemberDepartRestriction Closed
}
## 5. (任意項目) 社外ユーザー側メールシステムで拒否されないよう明示的に送信者情報を入れる設定を有効化(希望時のみコメントインする)
#Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
# Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress -ReportToOriginatorEnabled $TRUE
#}
## 6.(任意項目) 組織内・外から送信できるようにする(希望時のみコメントインする)
#Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
# Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress -RequireSenderAuthenticationEnabled $FALSE
#}
## 7. (任意項目)非表示化 (非表示のグループを希望時のみコメントインする)
#Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
# Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress -HiddenFromAddressListsEnabled $True
#}
## 8. 設定パラメーターの出力
Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
$TG = Get-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress
Write-Host "所有者:" $TG.ManagedBy
Write-Host "勝手に抜けられない設定(Closed):" $TG.MemberDepartRestriction
Write-Host "メインSMTP(XXXX.com)とサブsmtp(onmicrosoft):" $TG.EmailAddresses
Write-Host "送信者情報を明示的に入れる(True):" $TG.ReportToOriginatorEnabled
Write-Host "組織内外から送信(False):" $TG.RequireSenderAuthenticationEnabled
Write-Host "表示(False)/非表示(True):" $TG.HiddenFromAddressListsEnabled
}
■CSV
GroupName,GroupAddress,SubOnmicrosoft
まずは利用するコマンドの解説からになります。
コマンドをご利用いただくうえで、皆様のほうで修正いただきたい箇所は以下の通りです。
①管理者アカウントの設定
作成するグループアドレスを管理者のほうで管理運用するために、管理者権限を付与したいアドレスを「XXXX@XXXX.com」に設定します。
②CSVファイル格納先とファイル名
フォルダパス:CSVファイルが格納されているフォルダの絶対パスをご記載ください。
CSV名:CSVファイルの名前をご記載ください。
③項番8 上から6行目
”メインSMTP(
XXXX.com
)”のXXXXを各社ドメインに置き換えてください。
## 1. 変数定義
# 管理者アカウントの設定(管理者登録する人数分「,"XXXX@XXXX.com"」をコピーしてください)
$Owners = @("XXXX@XXXX.com","XXXX@XXXX.com","XXXX@XXXX.com")
$ImportPath = "フォルダパス\CSV名.csv"
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~中略~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
## 8. 設定パラメーターの出力
Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
$TG = Get-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress
Write-Host "所有者:" $TG.ManagedBy
Write-Host "勝手に抜けられない設定(Closed):" $TG.MemberDepartRestriction
Write-Host "メインSMTP(XXXX.com)とサブsmtp(onmicrosoft):" $TG.EmailAddresses
Write-Host "送信者情報を明示的に入れる(True):" $TG.ReportToOriginatorEnabled
Write-Host "組織内外から送信(False):" $TG.RequireSenderAuthenticationEnabled
Write-Host "表示(False)/非表示(True):" $TG.HiddenFromAddressListsEnabled
}
上記以降のコマンドは設定したパラメータに準じて設定を行うものとなりますので
コマンドテンプレート内のコメントをご参照の上、利用要否を選択の上ご活用ください。
補足:コメントアウト/コメントインについて
コマンドの先頭に”#”が入っているものを紹介しておりますが、この状態をコメントアウトといい、誤ってコマンドを流してしまってもコマンドが実行されません。
設定が必要なコマンドについては#を削除し、コメントインの状態にしてください。
## 5. (任意項目) 社外ユーザー側メールシステムで拒否されないよう明示的に送信者情報を入れる設定を有効化(希望時のみコメントインする)
#Import-CSV -Path $ImportPath | ForEach{
# Set-DistributionGroup -Identity $_.GroupAddress -ReportToOriginatorEnabled $TRUE
#}
続いてコマンドに読み込ませるためのCSVの作成方法について解説いたします。
なお、作成対象が複数ある場合、作成対象の情報行を増やすことで一括読み込み&作成が可能になります。
①GroupName
表示名を指定します。表示名はOutlookアドレス帳やメール受信時に表示される名称です。
②GroupAddress
作成対象のアドレスを指定します。
③SubOnmicrosoft
Exchange上にアドレスを作成した際、初期で設定されるアドレス形式です。
CSVのサンプルは以下よりダウンロード可能です。
<<<CSVサンプル>>>
GroupName,GroupAddress,SubOnmicrosoft
"ccs.taro","ccs.taro@ccsblog.com","ccs.taro@ccsblog.onmicrosoft.com"
まとめ
いかがでしたでしょうか。
少しでもグループアドレスの作成にお役立ていただけますと嬉しいです。
次回は作成したグループアドレスの一括削除方法について掲載予定ですので
ぜひそちらの記事もご一読いただけますと幸いです。
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~弊社スタッフが現場で利用しているグループアドレス一括作成方法を紹介します~
こんにちは!ペンネーム「畝」です。
わたしが普段行っている社内アカウント管理のノウハウをご紹介させて頂きます。
第一弾はグループアドレスの一括作成方法についてご紹介します。
皆様はグループアドレスを複数作成される際、一括で作りたいけどコマンドの作成方法や設定するべき設定項目がわからないなど困ったことはありませんか。
そんな時に役立つグループアドレス一括作成方法をご紹介させていただきます。